賞与を支給したときの手続
標準賞与額とは、総報酬制の実施で定義されたもので、3か月を超える期間ごとに支払われる賞与につき、 1000円未満を切り捨てた額(上限:健康保険200万円、厚生年金保険150万円)を標準賞与額として保険 料の額が計算されます。
標準賞与額を決める場合にそのもととなる賞与は、賃金、給料、俸給、手当、賞与、その他どんな名称であっても、 被保険者が労務の対償として受けるすべてのもののうち年3回以下のものを含みます。ただし、大入り袋や見舞金
のような臨時に受けるものは含まれません。 毎月の保険料と同様に、賞与にかかる保険料も、資格を取得した月以降に支給された賞与は保険料の対象となり、
資格を喪失した月の賞与は対象にはなりません。
標準賞与額の決め方
実際に支給された賞与額から1000円未満を切り捨てた額が標準賞与額となり、賞与が支給されるごとに決定され ます。事業主は賞与を支給したときは、5日以内に「被保険者賞与支払届」を提出します。
賞与支払届の提出
賞与を支給したときに事業主は、「被保険者賞与支払届」に被保険者ごとの標準賞与額を記入して、支給日から5日 以内に「総括表」と合わせて提出します。
あらかじめ賞与支払月と届出方法を社会保険事務所等に届け出ておくと、支払月の前月までに、賞与支払届用の被 保険者氏名等が印字された届出書(またはFD等)が社会保険事務所等から送付されます。それに被保険者ごとの賞
与額を記入(または収録)し、総括表とともに提出します。 なお、賞与支払予定月に、賞与の支払がなかった場合でも、総括表に「不支給」の旨を記入し、届け出なければなり
ません。賞与支払予定月の翌月になっても届出がない事業主には、予定月の翌々月に催告状が送付されますので 注意が必要です。
保険料の納付
賞与にかかる保険料は、毎月の保険料と同様に、標準賞与額にそれぞれ、健康保険料率・厚生年金保険料率をかけ て算出します。賞与支払届を提出した事業所には、翌月中旬頃までに、毎月の保険料と標準賞与額にかかる保険料と
を合算した保険料の額が記載された納入告知書が社会保険事務所等から送られてきます。 したがって、賞与の保険料は、毎月の保険料と合わせて、月末までに納付することになります。
賞与から控除しなければならないものは何か?
賞与からは、一定の控除項目を差し引いて計算します。通常の主な控除項目は次のとおりです。 なお、「パート」「アル バイト」については、賞与を支給しないこととしている場合が多いと考えられますが、ご参考のために掲載しました。
注) 1. 「パート」「アルバイト」の雇用保険料、健康保険料、厚生年金保険料の徴収の有無については、所定労働時間や
注) 1. 雇用 期間に応じて変わる場合があります。 2. 会社が納付する労働保険の概算保険料が年40万円を超えるなど
注) 1. 一定の場合には、年3回(5月20日、10月31日、 翌年1月31日)に分割して納付できます。
賞与支払届に記入する額は?
1,000円未満を切り捨てた額を記入します。 例:162800円⇒「162000」が記入すべき額です。 ただし、左側の□□□□□□の欄には、1,000円単位で記入するので、「000」をとって記入します。
上の例ですと、「162」と記入します。
育児休業中の従業員に対して、ボーナスを払ったとき
「育児休業等取得者申出書」を提出した育児休業中の従業員様に対して、ボーナスが支給された場合にも、賞与支払届に 記入します。保険料はかかりませんが、将来の年金の額に影響します。 従いまして、ボーナスからの保険料天引きは行いません。
当センターでは、これらの賞与支給時の手続きを電子申請を駆使して、正確かつ迅速に手続を行います。 |
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